毎月賃料を払って土地を資材置き場や駐車場などで借りる場合は土地の賃借権を活用します。

土地の賃借権

土地の権利は所有権、賃借権、地上権など複数の種類があり、賃貸契約における制度やルールがとても複雑です。
定期借地契約は当然、貸借権に分類されますが、貸借権の中でも借地借家法によるものと民法によるものの2種類があります。
土地の賃借権について他の権利との違いや法的ルールを、どこよりも分かりやすく解説いたします。

 

 

土地の権利

土地の権利は以下のものがあります。

 

  • 所有権:その土地の所有者
  • 地上権:使用収益することを目的とした用益物権
  • 土地の賃借権:一般的な賃貸等
  • 使用貸借権:賃料を支払わないで使用収益できる権利

 

参考元:国税庁・地上権、土地の賃借権、使用貸借権の区分
https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/inshi/09/03.htm

 

地上権と土地の貸借権の大きな違いは、地上権は地主の承諾なしに転売や転貸し(又貸し)できるのに対して、土地の貸借権は原則利用できません
地上権では土地だけ借りて投資用の賃貸住宅を建てたり、公共機関が個人から土地を借りて橋や道路を作るシーンなどで幅広く活用されています。

 

月々の賃料を払って土地そのものを資材置き場や駐車場などで借りる場合は土地の賃借権を活用するのが一般的で、土地を自己利用以外にも活用したい場合は地上権を活用するのがセオリーです。

 

いずれにしても、一般的な賃貸として不動産を活用する以外のシーンでは、地上権やその他の利用する制度と契約内容について、専門家などのアドバイスを受けながら検討するようにしてください。

 

 

借地借家法と民法との違い

借地借家法と民法を比較

貸借法には借地借家法によるものと民法による2種類があります。
借地借家法の貸借権は民法の貸借権に比べて以下の違い(制限)があります。

 

借地権
  • 地主からの更新拒絶・解約申入の制限が厳しい
  • 借地終了の場合に借地人からの建物買取請求権が認められている
  • 借地上に建物の登記が有れば借地権を第三者に対抗出来る
  • 借地上建物の譲渡に伴う賃借権の譲渡・転貸の地主の承諾に代わる裁判所の許可で可能な場合がある

 

借家権
  • 地主からの更新拒絶・解約申入の制限が厳しい
  • 借家終了の場合に借家人からの造作買取請求権が認められている
  • 建物の引渡しが有れば借家権を第三者に対抗出来る

 

いずれも貸借契約を結ぶ場合は借地借家法と民法の双方が適用されます。(駐車場など建物がない土地は民法が適用)
それぞれの法律で違いがある場合は、借地借家法が適用されるルールです。
つまり、賃貸契約書が民法だけに基づく内容になっていた場合でも、借地借家法による問題があれば契約内容が無効になる恐れがあります。

 

借地借家法と民法の双方で更新拒絶をする権利が制限される問題があり、会社員の転勤による一時的な賃貸に支障が出ることから、借地借家法の中で新たに定期借地権が新設された経緯があります。

 

不動産の法律は複数の法律が適用されるなど難しいことが多いため、契約時は宅地建物取引士(宅建)の資格保持者が契約内容の有効性を確認した上で、重要事項を説明することが義務づけられています。

 

保有している家や集合住宅を賃貸に出す場合は、特別難しいことは考えず普通賃貸契約は正当な事由なしに更新の拒絶ができない定期借地借家契約なら更新の拒絶や賃貸期間の任意設定が可能という点だけ覚えておけば問題ありません。

 

前回更新記事:リバースモゲージとは

ページの先頭へ戻る